新入社員ほど海外で働くべし!第3回、海外で働く仕事力!

世間では若者の内向き思考が騒がれています。産業能率大学が2015年に行った「第6回新入社員のグローバル意識調査」で「海外で働きたいとは思わない」と答えた新入社員が63.7%と2007年以降の調査で過去最高(ある意味最悪)の結果になりました。

海外で働きたくない主な理由は「自分の語学力に自信がないから」(65.6%)、「海外勤務は生活面で不安だから」(46.9%)、「自分の仕事の能力に自信がないから」(31.2%)とのこと。

私個人的な意見としては海外に飛び出して非常に良かったと思いますし、若い人ほど海外に飛び出してほしいと心から思っています。

海外で働きたくない理由を見てみると、「外国が嫌だから」ではなく「自分の語学、サバイバル力、仕事力に自信がないから」という自己過小評価から来てると考えられます。

初めて海外に仕事で行く場合、上記の3つの不安は当たり前のことです。全く不安に思わない人は余程海外慣れている人か自信過剰な人だけです、しかし果たしてそこまで自分を過小評価してもいいのでしょうか?

第1回目は語学力に、2回目は海外在住に必要なサバイバル力を紹介させていただきました、3回目の今回は海外で働く仕事力について考えます。

新入社員に高い仕事力なんか大半の企業は期待していないが、勉強するならIT回り

出端を挫くようで恐縮ですが、大半の企業は学校を出たばかりの新入社員に高い仕事力など期待していないです。例えば1年目から授業員を100人削減し、人件費を今の半分にしろ!なんて事は期待してませんし、できるとも思っていません。もちろん中には大変優秀な新入社員の方々もいらっしゃると思いますが、本当に一握りだと思います。ですので、高い仕事力はあるに越した事はないですが、なくてもどうにかなってしまうのです。

それでもしっかりと仕事力を身につけてから(そもそも仕事力とは何だという話ですが…..)海外就任したいのであれば、Microsoft のExcelやWord、その他IT回りの汎用性が高い知識を持っていた方が即戦力として重宝されます。

インドネシアや東南アジアで働いている方は共感いただけるかと思いますが、こちらで仕事をしているとフォント、改行、セルのフォーマット等が「全然整っていないファイル」というものが山のようにあり、それを整えないまま日本の本社や取引先に普通に送ったりするのです。それを受け取った方々はまずはそれを自分が加工しやすいように整理整頓するのですが、これが非常に手間がかかるのです。

これは私の経験ですが、そんなファイル等のファイルのフォントをまとめセルのフォーマットをまとめ、日本に送っただけでものすごい感謝されたのを覚えています。たったの5分で終わり誰でも気がつくような仕事でも「海外で行うだけ」で絶大な効果、信頼を得る事ができたりするのです。

新入社員や若手だからこそ社長よりこなせる仕事がある

新入社員とは悪く言えば「ど素人」よく言えば「社内で消費者に一番近い人」、つまり新たな視点を会社にもたらす事ができるのです。もちろんそのアイディアが実現できるか?製造現場であれば製品化できるかは?別の話ですが、長い間同じ会社にいると今あるものが普通になり、新しい視点が見えなくなってしまうものです。そういった新しい視点を活かしたいのであれば新入社員ほど適正な人材はいないのです。

その他の利点として、日本の本社にしてみると海外の拠点に新人や若手がいる事によって仕事が頼みやすくなる事があるのです。海外の拠点で上に立つ方は社長レベルや取締役が多く、日本の中間管理職の方々などは海外の拠点に質問や仕事を頼み辛いという事があります。そういう場こそ若手が活躍できる場なのです。

これも悪く言えば「パシリ」ですが、よく解釈すれば「海外拠点のお仕事窓口係」なのです。この窓口係をするだけで、お前がいるから仕事がしやすいと言われた事は数えられないほどあります。中にはホテルの予約やお店の予約など、自分の仕事ではないという事もありますが、そういった小さな仕事を積み重ねた事による信頼は仕事にも良い影響を及ぼし、日本に戻った時などにそれを強く感じるでしょう。

何より大切なものは自ら問題を探し、切り開く力

大企業でない限り、海外に送られた新人を手取り足取り育てられる企業は数えるほどだと思います。つまり海外に就任すると基本は教えてもらえますが、その他はOJTという名で自分で勉強しろと言われる事があります。そんなときに必要な事は自分で問題を探し、それを切り開いて行く力です。それは知識の取得であったり、言われなくても現場の改善作業に当たったりなど枚挙に暇がありません。これが実行できる人材ほど、海外だけではなく、今後の仕事でも重宝される事でしょう。またこの力を身につける絶好のチャンスが海外就任であるのです。

おわりに

如何でしたか?多少でも海外で仕事をやりたいと思えたでしょうか?簡単に書きましたが、実際にやってみると難しい事ばかりで、実現が難しい事もあると思います、私もお前は全部できているのか?と言われると答えにくい事もありますが、少なくとも海外で働く上で特殊なスキルは必要ないという事が理解いただければ幸いです。

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