高速鉄道がダメでも、日本はインドネシアのインフラ整備に協力すべきである。

高速鉄道の受注を巡り、過激な意見もみられる日本とインドネシアの関係ですが、インドネシアのジョコ大統領、通称ジョコウィはNHKのインタビューに対して、インフラ整備を進めるために今度も日本と協力を続けたいと述べました。

ジョコウィの発言を受けて「都合のいい時だけ調子に乗るな!あとのインフラは中国とやれ!!」という声が日本から聞こえてきそうですが、ここは堅実にインドネシアのインフラに日本勢力を伸ばしていくいいチャンスと捉えたほうがいいと思います。

インドネシアの高速鉄道が日本に受注されなくてよかったと思う3つの理由。

高速鉄道建設はインドネシア人の為にはならない

インタービューでも述べていますが、2国ともこちらの要求を満たしていなかったが、中国が高速鉄道を受注できた理由は「タダで建設できるから」です。

また、高速鉄道が建設されると、インドネシア人の生活はこう変わり、こんなことができるようになり、今より生活が便利になる!といった記事をみたことがありません。経済効果も建設費や雇用ぐらいで、恩恵を受けるのは受注した当事者+取り巻きぐらいで、一般のインドネシア人の為になるとは到底思えません。政府もそれは分かっていたからこそ、タダなら作っていいよと言ったのではないでしょうか。

それよりもインドネシア人の方々の生活にもっと密着し、彼らの生活を根底から変え、もっと便利で安全住めるようになる身近なインフラ整備こそ、インドネシア人の為になるのではないでしょうか?

そして、それこそが真に日本が協力すべきインフラ案件であり、お金を払ってもらってもありがとうと言ってもらえる事業だと思います。今回のエントリーは緊急性く効果が高いインドネシアのインフラ事業をご紹介。

インドネシアの道路は穴だらけ

インドネシアのインフラは、日本とは比べ物にならない程、超貧弱です。

例えば車道、メインの幹線道路以外の道路は穴が開き放題。写真は都心地方関係なく、道路の「穴」の光景です。どう考えても危険です。

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2015年の4月にバイク6台のが追突する交通事故があり、そのうち1人が死亡したとのこと。この事故の原因は道路の「穴」とのことです。これは一つの例であり、貧弱なインフラが招いた交通事故は無数にあると思われます。

一方で日本で穴のあいた道路なんかみたことがありません。これは日本インフラ整備が優秀だからできることであり、これこそ日本が請け負うべきインドネシアのインフラ整備なのです。

今、インドネシア人口は日本の倍、国土は日本の約5倍、しかも人口はまだまだこれから伸びていく国であり、道路の需要や要求品質は高まっていくことでしょう。

2012年現在、日本の道路の総延長は約127万kmです。一方で2011年現在、インドネシアの総延長は約50万km、そのうち21万kmは舗装されていない道路。日本の場合、1平方メーターの道路を作るのに約22000円かかり、道路の幅を3mと仮定し、縦3mの車1台が置けるスペースを建設したとしても20万円ぐらいかかる計算になります。もしインドネシアの道路建設の大半を日本が請け負うことができれば、高速鉄道など比にならないくらいのお金が生まれることでしょう。

今でも日本の業者が道路建設を請け負っていると聞きますが、道路インフラ整備を日本の国家プロジェクトとして進めれば、日本だけではなく、インドネシアのビジネス環境が改善され、インフラ不足による事故もなくなることでしょう。これこそインドネシアが本当に必要としていることであり、日本が協力すべき案件なのです。

海洋国家構想の波に乗り、港を作る

インドネシアのインフラの貧弱ぶりは陸だけではありません。インドネシアには17000を超える島があり、そのうち約6000は人が住んでいる島とのことですが、海上インフラの整備が進んでいる島は偏っており、ほんの一部しかありません。

例えばジャワ島、スマトラ島等の大きな島には立派な港がありますが、逆に仕事が忙しすぎてパンク寸前なほど物が集まりすぎており、設備が足りていないとのこと。

一方で日系企業が多いバタム島の港は砂利道にコンテナが置いてあったり、十分な設備が無い為、超過積載により沈んだ船が海に潜ったままであったりし、ここは本当に港ですか?と聞きたくなるほどインフラが進んでいないのです。

既にインドネシアでは港を海上輸送強化の為のインフラ整備を進めており、日本も支援しているそうです。地味な事業なためか、あまり報道されてませんが、道路と同じく日本の総力を挙げてインフラ整備を進めれば、インドネシア人の生活環境を豊かなものにし、日本の技術力を誇示するだけではなく、貿易の優位性も出てくるのではないかと思います。

発電所を整備し、停電をなくせ!

ジャワ島中央のバタンでは日本の官民と連携して発電所の着工が始まりました。

ジャワ島はインドネシアで一番人口が多い島なので、プロジェクト開始としては非常にいいことだと思いますが、インドネシアはジャワ島だけではなく、地方にもインフラを必要としている人が沢山いるのです。

人口増加と経済成長を支えられないほどの貧弱なエネルギーインフラの為、インドネシアでは毎日のごとく停電します。しかも1~2時間は当たり前、ショッピングセンターなどの商業施設、自家発電がない工場も日常茶飯事に停電します。

ジャワ島以外にもスマトラや先ほどのバタム島やビンタン島等まだまだ日本が整備できる島はあるはずです。ライフラインのエネルギーインフラを整備することも、日本のインフラ輸出を促進し、インドネシアに感謝される実のなるインフラになるのです。

まだまだ日本が入れるインフラ事業はある!

高速鉄道がダメでも、日本は売り込めるインフラ事業が沢山あるのです。

既にジャカルタのMRT(都市鉄道)は日本の企業が参入してますし、今後も拡大が期待されるでしょう。

インドネシアの水道水は飲めません、日本のような綺麗な水洗トイレはホテル以外はありません。それならば下水事業や、売っている水よりもおいしいと言われている日本の浄水技術をもってインフラ事業に参入すればいいのです。

また、ジャカルタは慢性的な渋滞に悩まされており、雨期になると都心部で洪水が発生し、交通はマヒし経済活動は制限され、時には人が亡くなる場合もあります。これは都市のデザインが悪いからです。都市計画も日本が得意としている分野でしょう。

インドネシアでは自分の家のゴミを軒先で焼く光景が良く見られます、なぜならばキッチリとしたゴミの収集システムやインフラが無いから、溜まったらまとめて焼くのです。日本では収集されなかったら、住民からクレームが出るほど管理が行き届いており、仮に軒先でゴミを焼いたら警察沙汰になるでしょう。

色々書いてしまいましたが、結論としましては「高速鉄道ぐらいでグダグダ言う必要ない、次のパイを取りに行け」と思っています。上記のインフラ整備がすべて中国にとられたときが、初めて日本が振り返る時だと思います。日本もインドネシアも前に進むしかないのです。

 


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