インドネシア人とネコ掃討作戦。
インドネシアには市場、食堂はもちろん、会社や工場などいたる所に「ネコ」がいます。
インドネシアはイスラム教の影響もあり犬よりもネコ社会で、ネコに対して非常に寛大です。野良猫に食べ物をあげるのは日常茶飯事で、そのうち子供を産みドンドン繁殖し始めてしまいます。
しかし、ここまで会社や工場で野放しされ、エサを与えられると衛生問題や業務に支障をきたす恐れがあります。
会社の回りに1〜2匹しかいなかったネコですが、そのうち繁殖を始め、気がついたら10匹ぐらいに増殖しており、さすがにマズいと思い会社の従業員にネコを捕まえてどこかに逃がすように指示を出しました。
従業員はその指示に対して非常に不満そうな顔をしており、何とか説得しネコ捕獲作戦を実行させました。しかし成果は1匹捕まっただけ。
後日、マネージャーのインドネシア人にこの事を相談してみたところ、「インドネシア人は猫をいじめるといつか復讐される」という、「ネコのカルマ」のような考えを持っている為、あまり捕まえたがらないという事を教えてもらいました。
しかも、市場などエサがありそうな場所=人が多い所に捨てようとすると、その場所の住民に冷たい目で見られ、場合によっては罵られることがあるそうな。一目を気にするインドネシア人にとって非常に酷なミッションのようです。
とはいうものの、会社とネコのカルマを天秤にかけたとき背に腹は代えられず、断腸の思いでネコ捕獲作戦継続の指示を出しました。
数日後、会社回りのネコは無事に少なくなり、何とか作戦を成功に納めてくれました。
作戦部隊には感謝の言葉を述べるとともに、興味本位でどこにネコを放したか聞いてみたところ、
「ボス!安心してください!ボスの家の近くに放しておきましたので餌やり、面倒の程よろしくお願い申し上げます!これでネコの復讐もないし安心でございます!」との返事。
こういう所だけしっかりしやがって!と思う一方、来年の契約は更新しないと心に誓ったネコ捕獲作戦でした。
余談ですが、工場内で妊娠しているネコ見ながら「Kamu guching garong kah!?(お前が犯人か?)」と男性従業員に言ってみると笑いが取れる事間違いありません。仮に問題になったとしても当ブログは一切責任を負いません(笑)。